酷なシーンや暴力的シーンが多いため、苦手な人は見ない方が賢明かもしれません。
シンドラーのリスト
キャスト
監督/スティーブン・スピルバーグ
主演/オスカー・シンドラー役 リーアム・ニーソン
助演/イザック・シュターン役 ベン・キングズレー
この映画の監督はなんとあのスピルバーグ監督である。
当時覚えているのは、スピルバーグは、B級映画しか作れない。と言われていた事。
現実には、この映画でA級映画を作れる事を証明し、しかも賞という賞を総なめにしA級映画もB級映画もトップになれる事の証明をした映画になったと思う。
他の追随が及ばない、映画と監督といった印象だろうか。
シンドラーの苦悩
シンドラーの心の動き、感情の変化、また心や感情によって変わっていくシンドラーの行動。少しずつ、本当に少しずつ、ユダヤ人に対する感情が変わっていく様は美しさというよりは、苦悩に近い。
ストーリー
工場の経営者になったシンドラー。
賃金の安いユダヤ人労働者を雇い入れる。会計士のシュターンもユダヤ人だ。
賃金の安いユダヤ人労働者としか考えていなかったシンドラーだが、会計士のシュターンと酒を交わし、シュターンに対して友情的感情が芽生えはじめる。
工場で働くユダヤ人労働者達にも愛情に近い感情が芽生え、より多くのユダヤ人を救いたいと考えるシンドラー。
戦争を終わらせるため、自工場で作る武器は欠陥品を作らせる。
あらゆる手段でユダヤ人の命を救おうとする。
エンディング前に放つシンドラーの叫びのようにも感じる言葉は、涙が流れてやまない。
この映画に対する個人的意見
時は、第二次世界大戦中の話で、つい戦争と平和という言葉を使いそうになるが、この映画は一個人がユダヤ人の命を1,000人以上(一説には、1,200人とも1,300人ともいわれている。)救った話である。
この映画の全体色は白黒である。映画の中で赤いコートを着た少女が登場する場面があるが、このコートの意味は、ユダヤ人の流した血を意味するのか?それとも少女を救う事の出来ないシンドラーの気持ちを引き立たせるためなのか?見る人によっていろんなとらえ方ができる。
先で話したように、映画としては、一個人がユダヤ人を救った話であるが、時代背景を考えたときには、第二次世界大戦を離して考える事は出来ない。
なぜユダヤ人が迫害をうけなくてはいけなかったのか?
当時ドイツは、世界の国々を震え上がらせた。戦争では太刀打ちできる国はなかった。(最終的には敗けたが・・・。)
世界的には大恐慌時代である。
そんな中、ヒットラーは建物をたくさん作らせ賃金を払い雇用をはかった。
ドイツ人の生活を成り立たせようとしていたのだろう。
で、なぜユダヤ人の迫害をしたか、
私の個人的見解だが、集団いじめの法則ではないか?
ドイツ人がこんなに大変な思いをするのはユダヤ人のせいだと思わせるためだったのではないか?
人というのは、うまくいかない時、自分以外の何かや、誰かのせいにする事で自分を正当化する。
その対象をユダヤ人にしたのではないだろうか?
そしてそれをほとんどのドイツ人は疑わなかったのだろう。
シンドラーは、ユダヤ人を救おうとひっしだった。
周りのドイツ人と考え方が変わってしまった事で、最後まで苦しみだった様に思う。
この映画に対する批判的な意見もあるのだが・・・。
スピルバーグ監督がユダヤ系のため、ユダヤよりなのではないかという意見がある。
そういった部分が全くないのかと言われれば私には、わからない。
映画自体は主人公はあくまでドイツ人で、ドイツ人でありながらユダヤ人を救った正義の人として描かれている。
そこにユダヤ人よりな要素はないように感じられた。